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特権タスク
特権タスクとはロボットコントローラの運転モードなどに関わりなく、実行することができるタスクです。
他のタスクでエラーが発生した場合でもエラーレベル5以外ならば停止しません。
ロボットコントローラが起動している間は常に動いているシステムプログラムとして使用できます。
- 設備やロボット異常時の自動復帰処理
- 簡易的な設備制御
ロボットコントローラの電源を入れたり、運転モードを自動モードにしたときに自動的に起動させることができます。
特権タスクは直接ロボットを動作させることはできません。軸の制御権を取得できません。したがって、軸の制御権の取得が必要なステートメントは実行できません。
プログラムの作り方によっては、自動モードを認識し、ロボットが動き出す記述も可能です。
リスクアセスメント等で安全性を十分ご確認の上、ご使用ください。
特権タスクファイルの識別
特権タスクファイルはファイル名で識別します。以下のルールで識別します。
- ファイル名の最初の3文字が"tsr"で始まる。大文字/小文字の区別はありません。
- 4文字目から拡張子前までが数字である。
- 拡張子が".pcs"である
例:tsr0056.pcs
特権タスクの起動
特権タスクは通常のタスクと同じように自動モードでのファイルを選択しての"起動"や他のタスクからのRunが可能です。
特権タスクは通常の起動のほかに自動で起動することができます。
設定方法については、ティーチングペンダント操作ガイドの「特権タスクの起動/停止にかかわる設定」を参照してください。
- コントローラ電源立ち上げたとき。("ルートのみ"または"全特権タスク"を選択できます。)
- 運転モードを自動モードに変更したとき。("ルートのみ"または"全特権タスク"を選択できます。)
- "ショートカット"画面および、"プログラム補助機能"画面の"特権タスク起動"ボタンを押したとき
- プログラム一覧画面で特権タスクファイルを選択して起動する。
- I/Oコマンドで特権タスクを起動する (標準割付でのみ可能)。
- 他のタスクからプログラムで起動する。"Run"参照
WINCAPSIIIから送信直後の特権タスクのプログラムは、起動の前準備ができていないため、起動までに1秒程度時間がかかる場合があります。
特権タスクの停止条件
以下の条件で特権タスクは停止します。
- ロボットコントローラ電源切
- タスクを選択して、"瞬時停止"ボタンを押す。"ステップ停止"ボタンも特権タスクに有効です。
- "プログラム補助機能"画面の"特権タスク停止"ボタンを押す。
- "ショートカット"画面の"特権タスク"の"停止"ボタンを押す。
- 自タスクでエラーが発生。"プログラム設定_特権タスク"参照
レベル1、2のエラーはレベル3として処理されます。
- エラーレベル5以上のエラー発生
- I/Oコマンドで特権タスクを停止する (標準割付でのみ可能)。
- 他のタスクからタスクを指定しての停止。"Kill"、"Suspend"参照。"SuspendAll"や"KillAll"では特権タスクは停止しません。
- プログラムの保存。"プログラム_編集画面"の"保存 文法チェック"ボタンやプログラムファイルのペースト等
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