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ID : 219

CurLmt

機能

電流制限機能の設定と有効/無効を操作します。

構文

CurLmt 有効/無効, 軸番号, 設定値

指定項目

有効/無効
有効/無効を整数型データで指定します。有効はTrueまたは0以外、無効はFalseまたは0を指定します。
軸番号
軸番号を整数型データで指定します。引数有効/無効がFalseの時は"0"で全軸を対象にできます。
設定値
電流制限設定値を単精度実数型データで指定します。単位は定格電流値を100とした"%"です。0から指定可能です。"無効"の場合は指定不要です。

解説

電流制限機能の有効無効を操作するコマンドです。

このコマンドを実行するにはタスクが対象の軸の制御権を取得しなければなりません。

軸の制御権の開放やタスクの終了でも電流制限機能は無効になりません。必要なときのみ有効にしてください。

6軸ロボットの場合は、電流制限機能は重力補償制御機能有効時のみ有効にできます。

4軸ロボットの場合は、重力オフセット設定機能を有効にした状態で電流制限機能を有効にしてください。

関連項目

電流制限機能GrvCtrlGrvOffsetErAlw

注意事項

  • 電流制限機能を無効にするときは、無効にする軸の停止を待って実施されます。指令値に到達していなくても、一定時間動作がない場合は停止と判断して無効にします。
  • 電流制限機能を有効にする場合、および有効状態で電流制限値のみを変更する場合は、動作状況に関係なく、すぐに実施されます。
  • マシンロック時は、このコマンドの実行は無視されます。
  • 電流制限解除時に、偏差許容値はデフォルト値にリセットされません。(RC7との相違点)
  • 力センサを使用しないコンプライアンス機能では、処理中に電流制限値や偏差許容値を一時的に書替え、解除時にデフォルト値にリセットします。コンプライアンス機能を有効にする前に入力した電流制限値や偏差許容値に戻したい場合は、再度設定が必要です。

高速動作中に機能を有効にすると危険です。高速でパス動作する動きで電流制限を有効にすると、オーバーシュートが多く発生します。機能を有効にする場合は、ロボットが停止しているか、極低速で動作しているときに実施するようにしてください。

' オーバーシュートが多く発生する例
Move P, @p P[10], Speed = 100 'パス動作
Curlmt True, 1, 20 '電流制限機能On
Curlmt True, 2, 20 '電流制限機能On

引数設定値に小さな値を設定すると、アームが自重で落下することがあります。ご注意ください。

電流制限機能が有効な状態で高速動作させると、オーバーシュートが発生し、可動範囲を超えることがあります。低速で運転してください。

用例

'!TITLE "6軸ロボットの電流制限機能の設定"
' 電流制限機能の有効・無効
Sub Sample_CurLmt

  Dim aaa As Joint
  Dim bbb As Joint
  
  aaa = J( 0, 0, 0, 0, 0, 0 )
  bbb = J( 90, 0, 0, 0, 0, 0 )

  TakeArm Keep = 1

  Motor True

  ' 外部速度を100に設定
  ExtSpeed 100

  ' 現在位置からaaaの座標位置へ移動
  Move P, @0 aaa

  '位置偏差許容を52.27に設定
  ErAlw True, 1, 52.27

  '重力補償制御機能を有効に設定
  GrvCtrl True 

  '電流制限機能を50%に設定
  CurLmt True, 1, 50 

  'サーボログのクリア
  Syslog.Servo.Clear 

  'サーボログの記録を開始
  Syslog.Servo.Start 

  ' 現在位置からbbbの座標位置へ移動
  Move P, @0 bbb

 'サーボログの記録を停止 
  Syslog.Servo.Stop

  '電流制限機能を無効に設定
  CurLmt False, 1 

  '重力補償制御機能を無効に設定 
  GrvCtrl False 

  '位置偏差許容を無効に設定
  ErAlw False, 1 

End Sub

ID : 219

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