ID : 535
速度指定オプション
速度指定オプションとは動作ステートメントに付加するオプションで、付加したステートメントの動作のみ指定した内部速度(内部加速度、内部減速度)にします。
以下の種類があります。
オプション指定 | 説明 |
---|---|
Speed (またはS) |
内部速度を指定します。同時に内部加速度、内部減速度も変更します。Speed = n と指定した場合、内部加速度と内部減速度はn2/100の値になります。 |
Accel | 内部加速度を指定します。同時に内部減速度も変更します。内部減速度には指定した内部加速度と同じ値が入ります。 |
Decel | 内部減速度を指定します。 |
Time | 動作にかかる時間を指定します。外部速度100%のときに移動にかける時間を指定します。 |
Speedオプションの詳細
書式
速度のみ指定
Speed = 速度 S = 速度
一括指定(Ver.1.8.*以降有効)
Speed = (速度[, 加速度[, 減速度]]) S = (速度[, 加速度[, 減速度]])
指定項目
- 速度
- 内部速度を0.1~100の範囲の単精度実数型データで指定します。単位は"%"です。
- 加速度
- 内部加速度を0.0001~100の範囲の単精度実数型データで指定します。単位は"%"です。
省略可能です。省略する場合と0以下を指定する場合は、速度nと指定した場合、内部加速度と内部減速度はn2/100の値になります。 - 減速度
- 内部減速度を0.0001~100の範囲の単精度実数型データで指定します。単位は"%"です。
省略可能です。省略する場合と0以下を指定する場合は、加速度で指定した値が減速度にも代入されます。
記入例
Move P, P[10], Speed = 20
Move P, P[11], Speed = (20, 1, 100)
Accelオプションの詳細
書式
Accel = 加速度
指定項目
内部減速度も同じ値に設定されます。
注意事項
Accelオプションを使用した場合と、Accelコマンドで減速度を指定しない場合では、内部減速度の扱いが異なります。
記入例
下記例では加速度、減速度とも80%になります。
Move P, P1, Accel = 80
Decelオプションの詳細
書式
Decel = 減速度
指定項目
Timeオプションの詳細
Timeオプションは移動にかける時間を指定します。
そのときの内部加速度と内部減速度は内部速度nとするとn2/100で計算します。
時間の指定の単位は"ms"(ミリ秒)です。
外部速度が100%であった場合での内部速度の計算をしますので、実行時の外部速度が50%のとき Time = 3000 とした場合は6秒かけて動作します。
指定する時間は整数型データで指定します。負の値を指定した場合はエラーです。また、内部速度100%でも目標位置に到達できない短い時間を指定した場合や、ロボット動作量が0の場合もエラーです。
現在位置から10秒かけてP5へ移動する入力例
Move L , P5, Time = 10000
Timeオプションは、指定した動作ステートメントが通常の移動をする時間(開始から終了まで)から速度を算出し、内部速度に設定します。ですので、最適速度制御設定有効時には、指定した時間との誤差が発生します。
注意事項
- 複数のオプションを設定すると左から右の順に解釈されます。
結果: 速度=70、加速度=20、減速度=10Move L , P5, S = 70, A = 20, D = 10
結果: 速度=70、加速度=49、減速度=49Move L , P5, A = 20, D = 10, S = 70
- 一括指定は、速度、加速度、減速度の順に指定した場合と実行結果が同じになります。
結果:速度=70、加速度=49、減速度=10Move L , P5, Speed = ( 70, -1, 10 ) Move L , P5, S = 70, D = 10
結果:速度=80、加速度=70、減速度=70Move L , P5, Speed = ( 80, 70, -1 ) Move L , P5, S = 80, A = 70
Ver.1.10.*以前は右から左の順に解釈される動作コマンドがあります。詳細はプログラマーズマニュアルの「動作オプション」を参照してください。この場合はSpeedオプションの一括指定で行ってください。
ID : 535