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ロボット2台、コンベアN台 (コンベア個別)のセットアップ手順

各コンベアの設定をRobot0とRobot1でそれぞれ行います。

ここでは、セットアップするシステムの条件を下記のように決めた場合を例にして説明します。

  • Robot0に使用するコンベアの条件は以下の通り

    • エンコーダは、エンコーダハブの7軸に接続する。
    • コンベア番号は1を使用する。
  • Robot1に使用するコンベアの条件は以下の通り

    • エンコーダは、エンコーダハブの8軸に接続する。
    • コンベア番号は2を使用する。

実際にセットアップする際は、セットアップするシステムの条件にあわせて、各設定を行ってください。

全体的なセットアップの手順を下記に示します。

実施項目 概要
1. Robot0の設定
  • エンコーダの軸の設定
  • Robot0をマスタとして設定する。
  • コンベアに使用するハードウェアの設定と接続確認。
  • コンベアとロボット(Robot0)とのキャリブレーション
  • カメラキャリブレーション
2. Robot1の設定
  • エンコーダの軸の設定
  • Robot1をマスタとして設定する。
  • コンベアに使用するハードウェアの設定と接続確認。
  • コンベアとロボット(Robot1)とのキャリブレーション
  • カメラキャリブレーション

コンベアの台数によっては、ロボットコントローラのCPU性能により十分な性能が出ない可能性があります。その場合には、コンベアの台数を減らし、システムを分離してロボットコントローラのCPU負荷の低減を検討してください。もしくは、ハイスペックCPUを搭載したロボットコントローラを使用することを検討してください。

1. Robot0の設定

1

まずは、ティーチングペンダントの設定対象をRobot0に切替えます。

[ロボット選択]ボタンを押すと、[ロボット選択]ウィンドウが表示されます。[ロボット選択]リストから、Robot0(R0)を選択し、[OK]ボタンを押します。

[ロボット選択]ボタンの左にあるアイコンの"R0"が、オレンジ色にマーキングされたことを確認してください(上図参照)。

2

エンコーダが接続されている軸の設定を行います。

ユーザレベルを「メンテナ」にして、次の操作経路で操作すると、下図の[モータ設定]ウィンドウが表示されます。

操作経路 : [F2 アーム] - [F12 保守] - [F10 軸設定] - [F6 モータ設定]

[軸選択]タブから軸番号(7軸の場合は"J7")を選択します。7軸のモータ設定パラメータが表示されますので、下記表の内容に沿って設定します。

設定パラメータ

(番号 : パラメータ名)

設定値

1 : 軸有効無効設定 エンコーダのみ有効
2 : モータ型式番号(J7) ENCODER E6B2-CWZ1X-1000

設定の方法は、まず、各パラメータにカーソルを合わせ、[F5 値変更]を押します。[設定編集]ウィンドウが表示されるので、そこで設定したい値を選択し[OK]ボタンを押します。

各パラメータを設定後、[モータ設定]ウィンドウの[OK]ボタンを押します。パラメータ設定完了のシステムメッセージが表示されますので、[OK]ボタンを押します。

ロボットコントローラの電源を切る前に、下記項目を確認してください。

  • Robot0の8軸の"軸有効無効設定"が"無効"になっていること
  • Robot1の7軸の"軸有効無効設定"が"無効"になっていること

Robot1の”軸有効無効設定”確認するには、まず、[ロボット選択]ボタンを押して、ティーチングペンダントの設定対象を"Robot1"に切替えます。その後、上記を参照して、[モータ設定]ウィンドウを表示し、8軸のモータ設定を確認します。

3

ロボットコントローラを再起動します。

ロボットコントローラの電源を切り、その後、電源を入れてください。

ロボットコントローラが立ち上ったら、ティーチングペンダントの設定対象をRobot0に切替えます。

4

Robot0をマスタに設定します。

ユーザレベルを「メンテナ」にして、次の操作経路で操作すると、下図の[トラッキング]ウィンドウが表示されます。

操作経路 : [F10 トラッキング]

[コンベア番号選択]タブから、コンベア番号1と2のタブ("1-2")を選択すると、コンベア番号1と2のコンベア設定画面が表示されます。その後、コンベア番号1の[マスタ·スレーブ設定]ボタンを押して、下図の[マスタ·スレーブ選択]ウィンドウを表示させます。

ここでは、下記表の内容に沿って設定します。

設定項目 設定値 / 設定方法
マスタ·スレーブ選択

設定値 : マスタ

設定方法 : [マスタ·スレーブ選択]ボタンの"マスタ"を押す("マスタ"が青色でマーキングされる)。

スレーブ数

設定値 : 0

設定方法 : [スレーブ数設定]ボタンを押し、[設定編集]ウィンドウから"0"を選択後、[設定編集]ウィンドウの[OK]ボタンを押す。

各設定項目を設定後、[マスタ·スレーブ選択]ウィンドウの[OK]ボタンを押します。システムメッセージが表示されるので[OK]ボタンを押すと、[トラッキング]ウィンドウに戻ります。

スレーブに設定されていたコンベアに対して、マスタに変更した場合、[マスタ·スレーブ選択]ウィンドウの[OK]ボタンを押すと、システムメッセージが2回でます。2回とも[OK]ボタンを押すと、[トラッキング]ウィンドウに戻ります。

5

コンベアに使用するハードウェアの設定と接続確認および、コンベアとロボット(Robot0)とのキャリブレーションを行い、その後、カメラキャリブレーションを実施します。

手順は、ロボット1台のみ使用する場合と同じです。"ハードウェアの選択"、"ハードウェアの接続確認""キャリブレーション""カメラキャリブレーション実施手順"を参照ください。ただし、ティーチングペンダントの設定対象は、Robot0のまま実施してください。

6

コンベアを複数台使用する場合は、STEP1からSTEP5の作業をコンベアの台数分実施してください。

2. Robot1の設定

1

まずは、ティーチングペンダントの設定対象をRobot1に切替えます。

[ロボット選択]ボタンを押して切替えてください ("1. Robot0の設定"の"STEP1"を参考にしてください。)

[ロボット選択]ボタンの左にあるアイコンの"R1"が、オレンジ色にマーキングされたことを確認してください(下図参照)。

2

エンコーダが接続されている軸の設定を行います。

ユーザレベルを「メンテナ」にして、次の操作経路で操作すると、下図の[モータ設定]ウィンドウが表示されます。

操作経路 : [F2 アーム] - [F12 保守] - [F10 軸設定] - [F6 モータ設定]

Robot1では8軸の設定を行います。下記表の内容に沿って設定します。

設定パラメータ

(番号 : パラメータ名)

設定値

1 : 軸有効無効設定 エンコーダのみ有効
2 : モータ型式番号(J8) ENCODER E6B2-CWZ1X-1000

設定の方法は、"1. Robot0の設定"の"STEP2"を参考にしてください。

3

ロボットコントローラを再起動します。

ロボットコントローラの電源を切り、その後、電源を入れてください。

ロボットコントローラが立ち上ったら、ティーチングペンダントの設定対象をRobot1に切替えます。

4

Robot1をマスタに設定します。

ユーザレベルを「メンテナ」にして、次の操作経路で操作すると、下図の[トラッキング]ウィンドウが表示されます。

操作経路 : [F10 トラッキング]

[コンベア番号選択]タブから、コンベア番号1と2のタブ("1-2")を選択すると、コンベア番号1と2のコンベア設定画面が表示されます。Robot1では、コンベア番号2の[マスタ·スレーブ設定]ボタンを押して、[マスタ·スレーブ選択]ウィンドウが表示させます。

設定内容はRobot0と同じです。"1. Robot0の設定"の"STEP4"を参考にして設定してください。

5

コンベアに使用するハードウェアの設定と接続確認および、コンベアとロボット(Robot1)とのキャリブレーションを行い、その後、カメラキャリブレーションを実施します。

手順は、ロボット1台のみ使用する場合と同じです。"ハードウェアの選択"、"ハードウェアの接続確認""キャリブレーション""カメラキャリブレーション実施手順"を参照ください。ただし、ティーチングペンダントの設定対象は、Robot1のまま実施してください。また、設定するコンベアは、コンベア番号2のコンベアとしてください。

6

コンベアを複数台使用する場合は、STEP1からSTEP5の作業をコンベアの台数分実施してください。

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