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4軸ロボットの座標系
4軸ロボットを操作するときの座標系には、次の3種類があります。
- ベース座標系
- ワーク座標系
- ツール座標系
4軸ロボットのベース座標系
ベース座標系とは、ロボットのベース中心を原点とする3次元直交座標です。ロボットの「ベース」とは、ロボットの第1軸を取付ける部分です。
ベース座標系のX軸をXb、Y軸をYb、Z軸をZbと表現します。
4軸ロボットのワーク座標系
ワーク座標系とは、ロボットの作業対象である「ワーク」の作業空間ごとに定義される3次元直交座標です。その原点は、任意の場所に最大7つ定義できます。ワーク座標はベース座標に対する座標原点位置(X,Y,Z)とベース座標のX軸・Y軸・Z軸周りの回転角(RX, RY, RZ)で表現します。ただし、RXとRYについてはそれぞれRX=0 RY=0 の固定値となります。
ワーク座標未定義の場合は、ベース座標となります。
4軸ロボットのツール座標系
ハンドやツールを取付ける、ロボットのアーム先端をメカニカルインタフェースと呼びます。
4軸ロボットのメカニカルインタフェースは標準仕様のシャフト型、別売りのフランジを取付けたフランジ型の二種類があります。
フランジ中心又はシャフト先端を原点とする3次元直交座標をメカニカルインタフェース座標系と呼びます。 ツール座標系は下図に示すメカニカルインタフェース座標の原点を基準に、オフセットの量や回転の角度を定義する3次元直交座標です。
ツール座標は最大63種類の登録ができ、TOOL1からTOOL63までのツール座標番号を付けます。ツール0番(TOOL0)は、メカニカルインタフェース座標を表します。
メカニカルインタフェース座標
矢視A | 矢視B | |
---|---|---|
シャフト型 |
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フランジ型 | ![]() |
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ツール定義の入力パラメータは下表の通りです。各入力パラメータは各ツール座標上でのツールオフセット値を示します。
Rx、Ryは0を指定してください。
ツール要素 | 意味 | 単位 |
---|---|---|
X | Xt方向オフセット量 | ㎜ |
Y | Yt方向オフセット量 | ㎜ |
Z | Zt方向オフセット量 | ㎜ |
RX | 0 | deg |
RY | 0 | deg |
RZ | RZt方向回転角度 | deg |
4軸ロボットのツール座標系のメリット
手動モードで動作させる場合、ツール座標系を使用するとツール定義にてオフセットした点を中心にロボットツール先端を動かすことができます。
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ツール定義を使用しないで、X-Yモードで第4軸を手動回転させたとき | ツール定義を使用し、X-Yモードで第4軸を手動回転させたとき |
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