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注意事項

付加軸トラッキングにおいて制振機能Mを使用する場合

2台以上のロボットで付加軸トラッキングを行う場合は、付加軸と、マスターおよびスレーブのロボットの制振機能Mの有効/無効は、一致している必要があります。

一致しない場合は、ティーチングペンダントで、マスターまたはスレーブの使用条件「217:制振機能M有効設定」の値を変更してください。「1」(ON)にすることで機能が有効になります。「0」(OFF)にすると無効になります。

マスターの制振機能Mの初期値 スレーブの制振機能Mの初期値 状況、ユーザの処置
有効 有効 問題なし。処置不要
有効 無効 問題あり。
スレーブを有効にする。スレーブが有効にできない機種の場合は、マスターを無効にする。
無効 有効 問題あり。
マスターを有効にする。マスターが有効にできない機種の場合は、スレーブを無効にする。
無効 無効 処置をしなくても問題なし。
マスター、スレーブとも有効にできる機種の場合は、両方を有効にしてもよい。

制振機能Mが使用できる機種かどうか、あるいは初期値が有効か無効かは、機能ガイドの「制振機能M」を参照してください。

HSシリーズロボットからHSA1シリーズロボットへ置き換える場合

HSシリーズロボットを使用してコンベアトラッキング(付加軸トラッキングを除く)を行っている設備において、ロボット(ロボットコントローラを含む)をHSA1シリーズロボットに置き換える場合について説明します。

ロボット置き換える場合、置き換え元の教示データやロボットプログラムを、置き換え先のロボットに流用することで、同じ動作をさせることができます。

ただし、機差による動作軌跡のわずかな差(以降 軌跡の差)が生じる場合があります。

HSシリーズロボットをHSA1シリーズロボットに置き換えた場合、軌跡の差が、HSシリーズロボットどうしを置き換える場合にくらべ、大きくなる可能性があります。

HSA1シリーズロボットでは、動作中のロボットの振動を軽減する機能(制振機能M)が新たに追加されています。そのため、HSシリーズロボットの動作に比べ振動が軽減され精度が向上します。しかし、そのことがかえってHSシリーズロボットの軌跡との差を大きくする可能性があります。

これは、コンベアトラッキング(付加軸トラッキングを除く)および円形トラッキングを行う場合、可能性が高くなります。

HSA1シリーズロボットは、制振機能Mの初期値が"有効"ですが、"無効"に設定することができます。

軌跡の差が大きい場合は、制振機能Mを"無効"に設定してください。

制振機能Mの設定方法については、機能ガイドの「制振機能M」を参照してください。

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