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CALSET
CALSETとは
コントローラが認識する位置情報と、ロボット本体の実際の位置の関係を較正することを、CALSETといいます。CALSETでは、各軸にあらかじめ決められた固定できる位置があり、その位置とエンコーダ値を対応させるデータ(CALSET値)を作成します。このとき軸を固定した位置をCALSET位置と呼び、CALSET位置が何度であるかを記録したデータがRANG値です。
CALSETデータは、ロボット1台ごとに異なります。
モータ交換やエンコーダのバックアップ電池が消耗しエンコーダ内の位置データが消滅したときには、CALSETが必要になります。
ロボットのCALSETデータはお客様にて管理してください。「プロジェクトのバックアップについて」を参考にして、定期的にCALSETデータをバックアップしてください。
出荷時のCALSET位置
位置 | 1軸 | プラス方向(上からみて反時計方向)回転端 |
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2軸 | マイナス方向(上からみて時計方向)回転端 | |
3軸 |
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4軸 | プラス方向(上からみて反時計方向)回転端 4軸のCALSETを行なうには、本体に組み込まれているCALSETボルトが必要となります。CALSET完了後はCALSETボルトを元の位置に組付けて保管してください。(下図参照) |
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外観図 | 床置き設置タイプ | |
第4軸へのCALSET治具の取付け ジャバラタイプ、防塵・防滴タイプ、クリーンタイプ、H1グリスタイプは下側のジャバラを外した状態で実施してください。 |
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天吊り設置タイプ | ジャバラタイプ、防塵・防滴タイプ、クリーンタイプ、H1グリスタイプは上側のジャバラを外した状態で実施してください。 |
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第4軸へのCALSET治具の取付け |
CALSETの準備作業
手でロボットの各軸をメカエンドに押し当てて位置を記録します。
CALSETを行なうときには、ロボットの各軸をメカエンドに押し当てるための動作スペースが必要です。
- CALSET実行時はCALSETする軸をメカエンド付近へ移動し、ブレーキ解除してメカエンドへ押し当ててください。
- CALSET完了後には、メカエンドに当たる前に、ソフトウェアリミットで停止することを、手動動作で確認してください。
- 自動運転にあたっては、始めは低速で運転し、安全を十分に確かめながら徐々にスピードを上げるようにしてください。速度を小さい値から少しずつ増やしていけば、調整が容易です。
- CALSET実施前に作成したプログラムの中には、CALSET後に位置が多少異なる場合があります。
CALSETの手順
1
各軸をCALSET位置にします。
2
ティーチングペンダントにてCALSETを行ないます。
操作方法は「CALSET操作メニューの表示」を参照してください。
3軸のCALSETを4軸のCALSETより先に行うと、3軸の位置が正しく設定されません。順番にはご注意ください。
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