ID : 1669
CALSETの方法
実施方法
手でロボットの各軸をメカエンドに押し当てて位置を記録します。
メカエンドのない軸はCALSET治具を取り付けて、CALSET用のメカエンドを一時的に設け、このメカエンドに押し当てて位置を記録します。
CALSET実施時の注意
- CALSETを行うときには、ロボットの各軸をメカエンドに押し当てるための動作スペースが必要です。
- CALSET実行時はCALSETする軸をメカストッパ付近へ移動し、ブレーキ解除してメカストッパへ押し当ててください。
- CALSETコマンドを実行すると、モータブレーキが解除され、ロボットが自重で動き始めますので、注意して作業を行なってください。
- CALSET完了後には、メカエンドに当たる前に、ソフトウェアリミットで停止することを、手動動作で確認してください。
- 自動運転にあたっては、始めは低速で運転し、安全を十分に確かめながら徐々にスピードを上げるようにしてください。速度を小さい値から少しずつ増やしていけば、調整が容易です。
- CALSET実施前に作成したプログラムの中には、CALSET後に位置が多少異なる場合があります。
- ブレーキ解除し軸を回転させる場合、ソフトウェアリミットを越えると、ブレーキロック状態(モータ電源OFF)になります。これはメカエンドのない軸の断線保護のための機能ですので、CALSETのため、さらに回転させる場合は、再度ブレーキを解除して回転させます。再度ブレーキロック状態になった場合は、再度ブレーキ解除し作業を行ないます。内部配線を断線させないよう慎重に行なってください。
- メカエンド変更時にRANG値を変更していない場合、CALSETはメカエンド変更部品を取り外して行なってください。
CALSET位置の記録
設備の都合上でロボットをメカエンドまで移動できない場合、 任意の位置までロボットを移動し、その際の各軸角度を予めJ型変数に取り込んでおくことで、取り込んだ位置を参照してCALSETを行うことが可能です。(この機能はVer.2.8.*から使用可能です。)
任意の位置でCALSETを行う場合は、あらかじめマークを貼るなどして、内部の位置情報が失われても位置合わせが出来るようにしておく必要があります。
ID : 1669