SetCurLmt
(ライブラリ)
【Ver.1.2 以降】

指定した軸のモータ電流値を制限します。

SetCurLmt(<軸番号>、<設定値>)

<軸番号>で指定した軸のモータ電流値(トルク)を設定値に制限します。挿入作業、突き当て作業時にワークに加わる力を制限したい場合に使用します。
<設定値>は、モータ定格電流値が100になります。各軸の許容値を超える設定をした場合は、許容値に制限されます。
1以上の値を設定してください。0以下の値を設定した場合は、エラー6003「有効な数値範囲を越えました」が発生します。

<pacman.h>ファイルが必要です。

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電流制限設定中は、モータ電流が制限される為、最高速度、最高加速度で動作できません。電流制限は、必要なステップのみ使用してください。また、電流制限を使用する際は、加速度を下げてください。
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電流制限にて推力を制限しても高速でワークが衝突すると、ワークとハンドと軸の慣性で衝撃力が発生します。電流制限はワークが接触する直前からSETし、かつ速度を下げてください。
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電流制限は、ロボット停止状態でSETしてください。パス動作中にSETすると、エラーが発生する事があります。
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ロボット制御権を取得(TAKEARM)したタスクにて実行下さい。ロボット制御権未取得の場合は、エラー「21F7アームセマフォを取得できません」が発生します。
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使用条件の電流制限リセット設定値が1、3、5、7以外の場合は、モータ電源投入時に電流制限がリセットされます。モータ電源投入直後から電流制限を有効にする場合は、電流制限リセット設定値の最下位ビットを1に設定してください。
6軸
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電流制限設定する際は、必ず重力補償機能を有効にしてください。重力補償機能が無効の状態で電流制限を設定すると、エラー「665a電流制限設定できません」が発生します。重力補償は、SetGravityを参照ください。
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先端負荷質量と負荷重心位置を正確に設定して下さい。正確に設定されていない状態で、設定値を小さく(30以下程度)設定すると重力落下する場合がありますのでご注意ください。先端負荷質量と負荷重心位置設定は、p. 4-15「4.7「使用条件」における最適可搬質量設定機能」を参照ください。
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電流制限リセット設定値の最下位ビットが1に設定されている場合、モータ電源投入直後に重力落下する場合があります。モータ電源OFF状態で電流制限をRESET (ResetCurLmtを実行)し、モータ電源を入れてください。
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先端負荷質量と負荷重心位置が正確に分からない場合、正確に設定しても重力落下する場合は、重力補償補正機能(SetGrvOffset)を使用し、重力補償値の補正を行ってください。
4軸、HS-E
エアバランスのない4軸ロボットのZ軸T軸に電流制限を設定する場合、制限値を小さくするとZ軸が落下したり、T軸が回転する場合があります。Z軸T軸重力補償値設定機能(st_SetZBalance)を実行した後電流制限を実行してください。

6軸
CALL SetGravity
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'重力補償を有効にする。
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CALL SetGrvOffet
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'重力補償値を補正する。
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CALL SetEralw(2, 20)
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'2軸の偏差許容値を20度に設定する。
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CALL SetCurLmt(2, 30)
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'2軸の電流制限値を30%に設定する。
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4軸
CALL SetEralw(2, 20)
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'2軸の偏差許容値を20度に設定する。
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CALL SetCurLmt(2, 30)
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'2軸の電流制限値を30%に設定する。
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4軸、HS-E
st_SetZBalance
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'Z軸重力補償値を設定する。
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CALL SetEralw(3, 100)
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'Z軸の偏差許容値を100mmに設定する。
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CALL SetEralw(4, 30)
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'T軸の偏差許容値を30度に設定する。
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CALL SetCurLmt(3, 10)
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'Z軸の電流制限値を10%に設定する。
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CALL SetCurLmt(4, 10)
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'T軸の電流制限値を10%に設定する。
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